福音館書店の日本語版で、ピーターラビットの絵本2、に位置付けられている本です。日本語版1971年11月1日初版発行、英語版1904年発行。
順序からいうと、フレデリック・ウォーン社が英語版を発行した順序は1903年に「リスのナトキンのおはなし」「グロースターの仕たて屋」の方が先なのですが、日本語版では2巻目ということになります。
ベンジャミンバニーは、ピーターラビットのいとこ。ピーターラビットと仲良しで、ピーターがマグレガーさんのかかしに服を取られた話をすると、服を取りに行こうと言い出します。ピーターよりやんちゃなベンジャミンは、首尾よく服を取り返しますが、早く帰ろうというピーターとは逆に、たまねぎを取ったり、レタスの葉を食べたり、悠々としたもの。
男の子たちが、冒険に出て色々とやらかしてくるという筋書きはピーターラビットのおはなしと似ていて、二人(二匹?)の活躍には共感できるのではないでしょうか。子どもによっては(家の娘がそうですが)危ない、ハラハラドキドキすると心配げな様子にもなります。最後に登場するベンジャミン・バニー氏(お父さんも同名です)の貫禄はすごい。図々しいけれど頼りがいのあるお父さん像です。
挿し絵の美しさは相変わらず。ピーターやベンジャミンが生きているみたい。
この物語に出てくるベンジャミンバニーののモデルは、ビアトリクス・ポター自身が飼っていたうさぎ。おはなしの背景に、その時滞在していた湖水地方のフォウ・パーク邸の美しい庭園を描いています。
- 感想投稿日 : 2012年1月22日
- 読了日 : 2012年1月22日
- 本棚登録日 : 2012年1月22日
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