ハワーズ・エンド (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-7)

  • 河出書房新社 (2008年5月12日発売)
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フォースター 「 ハワーズエンド 」

描かれているのは 「身分や財力に上下の差があっても、人間に上下の差別はないとする人間観」


この本で問われているのは
*人と人との関係(人は階級を超えて理解し合えるか=精神を理解できるか)
*人と精神の関係(精神の象徴として ハワーズエンドという家を描いた)
*人とお金の関係

この本で強調されているのは
*落ち気味の資本家階級と上昇している中産階級の心のギャップ
*家の精神性(単なる建物でなく精神の象徴であったり、精霊が宿っているようにも感じる)

人とお金の関係
*精神とお金は 縦糸と横糸→お金があれば カドがとれる
*人間の死が お金が無意味であることを教えてくれる

人と人との関係
「人と人との関係が本当の人生」
「人間を信じること〜人を瞞すのは人間がすることだけれど、人を信じなくなるのは悪魔の仕業」
「私たちはみんな霧の中にいる」
「死は人間を消滅さけるが、死の観念は人間を救う」

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年8月9日
読了日 : 2018年8月9日
本棚登録日 : 2018年8月9日

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