西川長夫 「 国境の越え方 」
サイード「オリエンタリズム」、フランス革命、福沢諭吉や陸羯南、坂口安吾「日本文化私観」などをテキストとして
文化の概念の中に国民国家(ナショナリズム)という国境を見出し、文化を私文化として再定義することで、文化の国境を乗り越えようと試みた本
読むのに かなりの根気と一定の読書量が必要だが、文化の本来あるべき姿や世界の捉え方が変わる良書
この本の命題「国家と国境が存在するかぎり、隣国問題が存在する〜民族や国民は 国家のイデオロギーが作り出した幻影にすぎない」
文化に対する考察は刺激的
*日本にはさまざまな文化があるが〈日本文化〉は存在しない
*創造者たちは自己表現の究極を目指したのであって、日本文化をつくろうとしたわけではない〜自分文化をつくろうとしたのだ
「国際化とは、英語をしゃべることではなく〜身近な外国人労働者をいかに受け入れ、いかに接することにかかっている」
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年3月26日
- 読了日 : 2022年3月26日
- 本棚登録日 : 2022年3月20日
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