世に揉め事の種はつきぬとはいえ、依頼主のもち込む話は多彩を極める。中年夫婦の離縁話、勘当息子の連れ戻し、駆け落ち娘の探索等々。武家と違い、万事気侭な裏店にも、悲哀にみちた人生絵図がある。円熟期にあるこの作家の代表的連作シリーズ、愈々佳境。人の姿、世の姿の哀切な陰影を端正に写し出す話題作。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
時代小説
- 感想投稿日 : 2016年2月15日
- 読了日 : 2016年2月15日
- 本棚登録日 : 2012年11月14日
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