100年ものあいだ行方が知れなかった稀覯本「サラエボ・ハガダー」が発見された――
連絡を受けた古書鑑定家のハンナは、すぐさまサラエボに向かった。
ハガダーは、ユダヤ教の「過越しの祭り」で使われるヘブライ語で祈りや詩篇が書かれた書である。
今回発見されたサラエボ・ハガダーは、実在する最古のハガダーとも言われており、
500年前、中世スペインで作られたと伝えられていた。
また、ハガダーとしてはめずらしく、美しく彩色された細密画が多数描かれていることでも知られていた。
それが1894年に存在を確認されたのを最後に紛争で行方知れずになっていたのだ。
鑑定を行ったハンナは、羊皮紙のあいだに蝶の羽の欠片が挟まっていることに気づく。
それを皮切りに、ハガダーは封印していた歴史をひも解きはじめ・・・・。
異端審問、焚書、迫害、紛争――
運命に翻弄されながらも激動の歴史を生き抜いた1冊の美しい稀覯本と、
それにまつわる人々を描いた歴史ミステリ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリー
- 感想投稿日 : 2018年4月30日
- 読了日 : 2018年4月30日
- 本棚登録日 : 2013年9月10日
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