されどわれらが日々── (文春文庫 し 4-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (1974年6月25日発売)
3.08
  • (1)
  • (3)
  • (4)
  • (4)
  • (0)
本棚登録 : 53
感想 : 6
4

若い時分に読んでおく本だったと思う。題名は知っていたが、ようやく読み終わった。「韓国文学の中心にあるもの」を読んで、この本のことが出ていたので読んでみた。この本の時代には朝鮮戦争が起きていたのだった。「私」は東大に入学し、それなりに勉強して大学院に進学する。英文学専攻だ。そして大学院を出たら地方の学校の教師をするのだろうと考えていた。佐伯節子は遠い親戚の娘で、東京女子大学を出て、商事会社に勤めている。佐伯の家から「私」との結婚の話が出る。二人とも小さいころから知っていたので従妹同士のような関係だった。そのため熱い感情があって結婚を決めたわけではない。「私」と節子。そして二人を取り巻く人たちが出てくる。そして共産党の活動で挫折した話も。今となっては昔の一時期の匂いを感じる小説だ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: キンドル
感想投稿日 : 2022年10月4日
読了日 : 2022年10月4日
本棚登録日 : 2022年9月27日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする