地図帳の深読み

著者 :
  • 帝国書院 (2019年8月29日発売)
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感想 : 44
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帯には「地図帳(新詳高等地図)と一緒に読もう!」とある
ああ、懐かしい…地図帳!
あいにく私は捨ててしまった…
家人が持っていたのを拝借することに
(非常に為になるし、その時代の歴史がわかる!取っておけばよかったなぁ)

地図を見る機会ありますか?
車に乗ればカーナビ、道に迷ったらGoogle マップ…
地図をみる機会が大幅に減った
それでも旅行に行く前、一番よく見る
旅行から帰ってから軌跡を辿るのも好きだ
でもこれって完全に地図を平面に、ある1面からだけ見ていることになる
楽しいけど、もったいない
そんなことに気づかせてくれるのがこちらの書だ

面白かったトピック

■川、分水嶺
川の源流をたどるのは面白い
ただし、平面地図では見づらいのでパソコンかスマホがベターである
川は名前も変わるので、思った以上に長かったことも多々あり、こんな遠くから繋がってるんだ!と感動すら覚える(笑)
特に登ったことのある山が源流だとなんか嬉しい

■飛地
様々な事情で飛地が出来てしまう…
統廃合による場合、戦争による分断等
世界最大級はアラスカ州ですね!
ロシアこの植民地経営を維持できずアメリカへ売却

■分断された国
ベトナムやドイツ
新旧地図の比較がわかりやすい

■半世紀で7割の湖が消えた
水位が減る→海水濃度上昇→漁業の壊滅


地図は…
地学がわかる
その場所の歴史がわかる
時代背景がわかる
土地や川や山脈の名前の由来、
人口統計の変化、面積統計、
言語、宗教、名産物までも…
新旧地図の比較も興味深い
(家の地図にユーゴスラビアが載っていた、時代の移り変わりを感じる その瞬間には気づかないことを気付かされる)
また国内外の戦争において地形がいかに大切か…そういう目で地図を見るのも面白い
幅広い知識の宝庫だ

こちらはカラーだし、写真も多く楽しめるのだが、様々な方面からのご紹介的な感じなので物足りなかった
つい奥行きある物語を求めてしまう…
(恐らくこういう見方もあるんですよ!
という親切な内容なのだが)
自分自身が興味あることで深読みするのが一番かも…
また地図を平面的ではなくもっと立体的に、また想像力を持って楽しむとよいだろう

個人的には国土地理院の地形図
わかるようになると登山がもっと楽しめるだろう…
わかっているけど、つい…

それはさておき
地図って本当に飽きない!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年5月12日
読了日 : 2020年5月12日
本棚登録日 : 2020年5月12日

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