さらっと一時間ちょっとで読了。怒りに近いパワーが存分に練り込まれており、正直これが長編小説であれば、なかなかきつかったかも。うまく消化しきれないのは、自分の器量の狭さゆえなのかもしれない。とはいえ、読んでいて恥ずかしながら気づかされることも有り、得られるものもあった。
著者の背景があまりに露出してしまったことも有り、小説に対してシンプルな評価が難しい。肯定否定の感想を巻き起こす作品を生み出すことができたこと。そして芥川賞を受賞したこと。その事実は揺るがない。この作品に向けたパワーを次回作以降にどう反映していくのか。個人的に著者に対する評価は次回作以降に預けたい。
余談だが、紙の本が好きについてのくだりが理解できなかった。紙の本の選択は、(あくまでも個人的にではあるが)電子書籍を貶めているわけでもなく、偏った見方をされてしまっているパラドックスのように感じた。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2023年11月4日
- 読了日 : 2023年11月4日
- 本棚登録日 : 2023年11月2日
みんなの感想をみる
コメント 2件
傍らに珈琲を。さんのコメント
2023/11/04
チャオさんのコメント
2023/11/04