熱が、尋常じゃない。大好きなものを語るのに、大好きすぎるがゆえにかえって努めて落ち着いて話しているかのような、それとも、本の楽しみを知り尽くし誘いこむような、蠱惑的な文章。それは、幼い頃から身につけてきていたらしい「無意識下での本との距離の取り方」を意識させるくらいにこちらの心にどんどん踏み込んでくるのだった。この熱に浮かされて一気に読むのも最高だと思うのだけど、深呼吸しながら時間をかけて拾い読み。読みたい本、読み返したい本も増える。本棚に置いて、好きなときに手に取れるのが幸福な、読書人生の友人のような本。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
単行本(日文)
- 感想投稿日 : 2011年12月21日
- 読了日 : 2011年12月21日
- 本棚登録日 : 2011年12月21日
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