アスペルガーの当事者である綾屋さんが、自分の内面を学問的に分析しようと試みたものである。
体の内側の声や、他者と自己の像のあいまいさなど、当事者であれば、「このパニックの感覚は分かる」という思いを抱くであろうが、そうでない人にとっては、少し読みづらいかもしれない。
確かに、私たちは腹が減っても、何を食べようかという選択肢で迷ってしまい、何もできないままになってしまうことがある。
脳性麻痺の熊谷さんのトイレの感覚の話もあり、「どういう感覚なのか」ということに内面側に目を向けることができるかもしれない。
本書が、障碍者の内面やコミュニケーションの中における働きの中身を知り、定型発達者との掛け橋にできるようになればいいと思う材料である。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
学術書
- 感想投稿日 : 2013年8月15日
- 読了日 : 2013年8月15日
- 本棚登録日 : 2013年4月28日
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