ぼぎわんにじわじわと追い詰められている描写がよかったです。一撃で仕留めに来ないで何度も襲撃を繰り返しては帰っていく、その姿が不気味で好みでした。また、全体が三部に分けられており、それぞれ語り手が異なるので飽きることなく、むしろ先が気になってしまい、一気に読み進めることができました。
最後の、直接対決の描写は個人的にはあまり好きではありませんでした。たぶん、得体のしれないものが陰からジッと覗いてくる、イメージだったぼぎわんが、正体の判明した超人的な力をもった化け物になってしまった(作中ではぼぎわんに関して調査が進められるので、一概に悪いとは言いませんが)からかもしれません。悪く言ってしまうと、底が知れてしまったような、なんとなく、魅力が薄れてしまったような印象でした。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
猟奇・怪奇
- 感想投稿日 : 2017年8月6日
- 読了日 : 2017年8月6日
- 本棚登録日 : 2017年7月30日
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