良書だと評判であったので、読もうとは思っていたが、読むのが遅くなってしまった。
そのうちに映画化もされてしまった。
メディア化された作品は、図書館に行ってもほぼ貸し出し中であることが多いが、本書は文庫で上下巻揃って置いてあったので、迷わず手に取った。
夢枕獏氏の本は『シナン』しか読んだことはないが、一気に読める言葉選びと、本の題材に対して謙虚な姿勢であり、好印象の作家だ。
本書も一気に読んでしまった。
感情移入をするあまり、主人公と同じ場所で涙ぐんでしまった。
特に、羽生がエベレストに上ったことを売名行為だと後に評価した人間に対し、深町(主人公)がそれは違うと否定する場面である。
一番好きな登場人物は、名前は失念したが元グルカ兵の男だ。もうだめだ!というときに現れ、主人公たちを助けてくれる。言うこともやることもかっこいい。
登山小説の新たな原典(だったような)となった、と解説であったが、今度は新田次郎の登山小説も読んでみたい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2016年7月20日
- 読了日 : 2016年7月20日
- 本棚登録日 : 2016年7月20日
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