沢山の数字にまみれてもがいた時間がそのままテストの点数に繋がるんだ」。私は愕然とした。世界の秘密を知ってしまった気分。でも、もがく苦しさに打ち勝つことができないために結局成績は上がらない。
「押したらこいつの心臓が止まるボタン」が手の中にあったら即押す。 今日もランダムにジェントルな振る舞いを繰り返す。
気づけば、いつの間にかまわしを締められて、土俵に上げられて、相撲を取らないと許されない状況になっている。僕は相撲取りたくないですから、と云えるような雰囲気ではない。そんな選択は人間としてあり得ないのだ。これが何十倍にも増幅されたのが「戦争」なんじゃないの、とふと思う。こわい、こわいね、おじいちゃん、と心の中で亡き祖父に問いかけながら、私はきらきらの涙目に向かって必死に言葉を探していた。まったなし。
なのに、どうして保存用が別にあったら、これは味と思えるんだろう。わからない。けど、わかる。弱虫。
我に「どうせ死ぬ」パワーを与えよ。万年筆の凹みにびくびくしない熱い心を。
他のひとはどうなんだろう。みんなも普通の大変さの地獄を味わているのか。
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- 感想投稿日 : 2014年5月6日
- 読了日 : 2014年5月6日
- 本棚登録日 : 2014年5月6日
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