殺人犯はそこにいる―隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件―(新潮文庫)

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  • 新潮社 (2016年6月1日発売)
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感想 : 47
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文庫Xです!読んでほしいです!最近、日本の司法(だけではないけど)に疑問を持ち始めましたが、著書は警察、検察のとんでも行動に警鐘を鳴らしています。自分たちの非は認めず、免罪を生み、真犯人と思われる人物は自分たちの非を認めることになるから放置。これ、本当だったらこの事件だけじゃないですよね。他にも成果のために妄想を現実に変えて冤罪を生み出しているのではととても恐ろしくなりました。ノンフィクションとは思えない、ドラマだったらブーイングものの穴だらけの脚本が真実かもしれないなんて。タイトルまんま、本当怖いです。

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警察署内では未だに冤罪はなかったことになっていることに驚きました(冤罪が確定したのに)。とある警察関係者がそのことをブログで発信して、炎上したそうで、何を言っているんだと。有罪の決め手となったDNA型鑑定も当時使用したキットに問題があったと後から発覚したり、家族のDNA型を誤って犯人のDNA型として提出していたりで、無茶苦茶。
著書に、一度冤罪とされた容疑者が釈放され、似たような事件を起こした事例もあげられているので、有罪無罪の判断は難しいのでしょうけど、足利事件に関してはその後のDNA型等の言い訳から警察に後ろ暗いことがあるのではと思います。
責任をとりたくないから風化を待って逃げ続けるのが司法のあるべき姿なんでしょうか。身内に優しく、弱き者には厳しく。何も信じられません。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2020年7月24日
読了日 : 2020年7月24日
本棚登録日 : 2020年7月24日

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