妖奇庵夜話 顔のない鵺 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2020年3月24日発売)
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感想 : 31
4

妖奇庵夜話シリーズ・第8作!

表紙絵を見て「なにこの吸血鬼みたいな伊織は!!」と動揺したけれど、全然吸血鬼じゃないどころか超重要なシーンでした!

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斧を振り回し、伊織を襲った妖人「シシン」と名乗る男。
妖人「鬼指」を名乗り、伊織の指をくれと静かに迫る高齢の婦人。
そして弁護士である小鳩ひろむが出会った、妖人「天邪鬼」を名乗る少女。

存在しない妖人の名を語り、伊織に近づいてきたかれらの目的とは…?

そして青目をも取り込みかねない大きな闇、【鵺】(ぬえ)の存在が見え始め…

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話が進めば進むほど、シリーズ全体を包む闇が濃くなっていっています。
最終巻手前の本巻は、もうなんというか、闇が濃すぎて、話が重くて重くて苦しかったです。

今回のテーマは(おそらく)「加害者と被害者」。
そしてこのテーマを書くために今までのお話があったとおもうと、その構成力の凄さに、呆然とするしかありませんでした…
榎田ユウリさん、凄すぎる…
しかし、闇が深くて重い…重すぎる…(まだ言っている)

そしてラスト!
このラスト!!ええっ!?なぜ9巻を手元に置いておかなかったんだわたしは!!!!!と、本シリーズ最大の後悔が我を襲いました。

8巻が発売されたのは2020年。
次巻でもあり最終巻9巻発売されたのは2021年です。
2020年に8巻を読んでしまった方の苦悩をおもえば、すぐに9巻を読める2022年でよかった!!とさえおもってしまいます。
9巻まで、もだえながらその発売を待たれた方々…本当に…苦悩されたことでしょう…お疲れさまでした…
どうか、心身いたわってくださいませ…

というわけで、9巻を手に入れるまで、いっそ8巻は読まないほうがいいです。マジで。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2022年8月27日
読了日 : 2022年8月22日
本棚登録日 : 2022年8月22日

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