みなさんはアナグマを見たことがありますか?
わたしはこの絵本を見るまで、アナグマのビジュアル全体をよくわかっていませんでした。
しかも「わすれられないおくりもの」のアナグマさんは、賢くてとても穏やかで、やさしいアナグマさんでした。
「アナグマは、死ぬことをおそれてはいません。死んで、からだがなくなっても、心は残ることを、知っていたからです。だから、前のように、からだがいうことをきかなくなっても、くよくよしたりしませんでした。」(引用)
心が残るとは、いったいどういうことなのでしょうか。
しかも心が残ることを知っていると、年をとってからだが動かなくなっても、くよくよしないというのですから、「心が残る」とはなんだかものすごいことのように思えます。
この絵本は小1の娘に読み聞かせをしましたが、やっぱり最初は「心が残る」ということが娘はわからなかったようで、きょとんとしていました。
しかしそんな娘も、この絵本を読み終わるころには、わたしの腕をぎゅっと引き寄せて、じーっとお話を聞いていたので、きっと「心が残る」ということのかけらを、つかめたのだと思います。
ゆっくりと余韻にひたりたくなるこの絵本。
読み終えたときには、アナグマさんの残したものがきっと、あなたの胸にも宿るにちがいありません。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
絵本・児童書
- 感想投稿日 : 2020年3月12日
- 読了日 : 2020年3月11日
- 本棚登録日 : 2020年3月11日
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