「狂気」の天皇とされている、平城・陽成・冷泉・花山の4天皇と、その導入として武烈天皇を詳述。
読み進めながら、この4天皇についての印象が先行研究(というか発表)によるものだということがよく分かった。
いわゆる「一級史料」からは「狂気」という判断は軽くできるものではなかった。
また本来正統な流れである嫡流からの転換においてこのような「狂気」を、理由づけに流布してきたというの指摘はなるほどその通りであると思う。
それにしても、あまりに「狂気」のイメージがついていてこの4天皇の事績を正当に評価するのは、歴史学者をもってしても難しいのだなあと認識させられた。
とても良い一冊だった。
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- 感想投稿日 : 2015年1月10日
- 読了日 : 2015年1月10日
- 本棚登録日 : 2015年1月10日
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