話としては、どれも面白かった。
「一体どうなるんだろ?」という興味を尽きさせない内容、面白い曲者ぞろいの登場人物たちと、それに伴うスパイスの効いた設定など、さすが。
ミステリーとしても面白く読めた。
んが。
どうにもこうにも、私はこのミロという女が好きになれないらしい。
なぜだ?なぜだ?と考えてみたところ、やはりあまりに自分勝手だからだ。
自分さえよければ、悪態吐くわ周囲を振り回すわ、それによって他人が傷つこうがまるでお構いなし。
つーかなんでこの女、こんなに誰かれ構わず上から目線?しかも自分の欲求、願望だけはごり押し。
なんでトモさんをそんなに独占したがる^^;
で、何が嫌って、そんな自分に酔ってる感じがすごくイヤ。
自分を軽く責めてみて、それだけで済ませちゃってる感じがすごくイヤ。
「顔に降りかかる雨」を読んだ時は、ここまで思わなかった気がするが^^;
なんだろう、桐野先生がミロ像を熟成させればさせるほど、嫌になってしまうらしい。
うーん。こればかりは相性ですよね。
この本の解説を書かれた方は、ずい分とミロ嬢を持ち上げておられましたから。
でも私は、どうしてもミロが好きになれない。残念。
探偵としても、あまりに間抜けな感じがダメだった。
桐野先生ごめんなさい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
桐野夏生
- 感想投稿日 : 2010年11月30日
- 読了日 : 2010年11月30日
- 本棚登録日 : 2010年11月30日
みんなの感想をみる