思い出のとき修理します 2 明日を動かす歯車 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2013年9月20日発売)
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感想 : 271

"思い出のとき修理します"
2作目「明日を動かす歯車」

心の奥に秘められた
どうにかして忘れたい、やり直したい、新しい道をみつけたい...
そんな気持ちの蟠りが優しく解けていく4つのお話。

"僕が直せるのは時計だけです。でも、思い出は直せると思います。
できるのは、当人だけです。"

確かに時計屋さんが直しているのは時計だけ...。
けれど、壊れてしまった時計を直してもらいたいと思う気持ちこそが
必然と、その時計に纏わりついている思い出をもどうにかしたいという
気持ちの表れでもあるんですね。時計屋さんの手によって時計が直されていく間に
心に纏わりついた蟠りは、津雲神社通り商店街の温かい空気で優しく
修復されていく...。

印象深く心に残るよかったお話は
・きみのために鐘は鳴る

姉妹っていいな...♪
そしてミニッツリピーターのあの鐘の音!
なんていい音なの....!
あんなに小さなハンマーで叩かれて音を出す
仕掛けの巧みさにも驚きました。

"時計屋さん"は"時計屋さん"でいてほしかったな..。
私もそう思った一人です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2017年10月10日
読了日 : 2017年9月14日
本棚登録日 : 2017年10月6日

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