私がゲイマンを知ったのは、大好きな作家であるジュリー・カガワさんのインタビュー記事を目にした時です。尊敬する作家を聞かれたジュリーさんが、ゲイマンを挙げていたことから興味を持って、電子書籍版を購入しました。
未邦訳の児童向けの英語の本で、多分ミニSFです。
お母さんが長く出かけている朝、ミルクを切らした我が家は、シリアルにかけるものも紅茶に入れるミルクもなくて大騒動。
お父さんが近所に買いに行ったのに、帰ってこない。
「お父さんが出てから、どれくらいたった??」
「一時代」
そんな会話をしていたら、お父さんが帰ってきた。
なんと、宇宙人に誘拐されていたんだって!
お父さんが、いかに宇宙を冒険し、その度にいかに幸運にも持っていたミルクが役に立ったかと延々と語るだけの本です(笑)
でもSF的な理論はしっかりしているし、きうけつ鬼(吸血鬼)が出てきたり海賊が出てきたり恐竜が出てきたり、挿絵もたくさんだし、子供は好きだろうなあって思える本です。
幸運にもミルクが…、の決めゼリフとともに危機を乗り越えるお父さんにクスッと笑えてしまいます。 こんなお父さん、素敵ですね。
ゲイマンは英語版のもののけ姫の字幕を監修した人として日本にも縁が有り、またアメリカでは絶大な人気を誇る作家です。
おもわず図書館でゲイマンの「コラライン」を借りてきましたよ。こちらも読むのが楽しみです。
挿絵も素敵でした。
そうしてお話のオチ! お話のオチがまさかそんな! 的なものも匂わせて、おもわず笑ってしまいました。これはゲイマン流の、「不思議の国のアリス」なのかもしれないな、と思います。
英語も簡単ですし、挿絵も多く、さくっとなにか読みたい方に、おすすめの一冊です。
- 感想投稿日 : 2015年3月15日
- 読了日 : 2015年3月8日
- 本棚登録日 : 2015年3月15日
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