ダブリナーズ (新潮文庫)

  • 新潮社 (2009年3月2日発売)
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本棚登録 : 670
感想 : 57
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ジェイムス・ジョイスは読んでおこうと、昔、「ダブリン市民」を買って、チョットは読んだはずなのだが。本書を読んでみると、全く記憶がない。
「ダブリナーズ」って何だか大学の留年生みたいだ。

さて、ダブリンの古い街の様々な人々の短編を読み進める。宗教とか選挙の運動員の話とか、アイルランドの微妙な立ち位置とかチラと見せられる処もあったけど、まあ淡々とした物語達。
最後が「死せるものたち」。他よりも長い一編。
タイトルから大団円というか、ジョイス自身の記憶、思い入れが歌われるのかと思ったのだが。ゲイブリエルが主人公と分かる迄結構かかったし、話の主題が終盤にならないとはっきりしない。しかし、映画のような印象を覚えながら読み終えた。

本書を読んだからと云って、「ユリシーズ」「フィネガンズ・ウェイク」に挑戦することは無いと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年4月20日
読了日 : 2021年4月20日
本棚登録日 : 2021年4月20日

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