構造主義的日本論 こんな日本でよかったね (文春文庫 う 19-5)

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  • 文藝春秋 (2009年9月4日発売)
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久しぶりに内田先生の本を購読。なにしろ、著作がどんどん増えるので、この本読んだかな、と本屋で考えることも度々。

発語主体は発語という行為の事後的効果と云う。言いたいことは言葉の後に存在する。「我思う、ゆえに我あり」というコギトでは主体しか確実なものはないというが、内田先生によれば主体は事後的に遡及的に確定される、あやふやなものになってしまう。
昔読んだ構造主義の入門では、親族構造のような構造の存在がコギト神話の否定とあったけど、内田先生の言葉論の方が納得するなあ。

2005~2008年にブログに掲載したものをまとめたものだが、改めて読み直すと、考えることが多い。ミスはある人の「責任範囲」と別の人の「責任範囲」の中間に広がる広大なグレーゾーンにおいて発生する。だから、予防はマニュアル化できない、とか。
いやーホントそうだよな。「オレがやっとくよ」という評価されない行為でしか救いの手はないとのこと。
忘れないよう、ブクログのレビューに書いとこ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2014年1月6日
読了日 : 2014年1月6日
本棚登録日 : 2014年1月6日

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