僕の神さま

著者 :
  • KADOKAWA (2020年8月19日発売)
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本棚登録 : 1247
感想 : 130
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水谷くんの冷静な分析。クラスにいたなと思えた頭脳明晰冷静。
日常のちょっとした謎解きかと思いきや、少しずつつ不穏な問題が。芦沢央さんの作品は読みやすい。そして、神様と頼られる水谷くんの弱さ。「誰かの謎に挑み、解決策を提示することは、誰かの人生を背負うこと」「その人の人生に関わり、結果に対して責任を負う。批判も、後悔も、葛藤も、全部一身に受け止める」
そんなこと大人もできないのに、水谷くんは背負おうとする。主人公はその大変さに気づき、おののくも、目をつむらずにいこうとする。自分が親に守ってもらえていることにあらためて気づく主人公も大人だと思う。
水谷くんにとって主人公のあり方が救いになると思った。読みやすい。小学生主人公の単純なミステリーと思わず、子どもは社会の鏡。と思って読むべき部分もあった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(日本)
感想投稿日 : 2021年9月25日
読了日 : 2021年9月25日
本棚登録日 : 2021年9月18日

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