36年前に上梓された本とは思えない。
それぐらい含蓄のある名著。
逆に言うと、この36年間、ソフトウェアエンジニアリングの世界は何をやっていたんだという軽い絶望感を味わえる本。
本文中にもあったと思うけど、ソフトウェア開発ってのは大規模になればなるほどステークホルダーとして多くの人間が関係し、人と人とのトランザクションが発生する。
そういった意味で、エンジニアリングとはいうものの、多分に社会科学的な要素を含むんだろうな。
コンピュータサイエンスみたいな自然科学寄りの分野の進歩と比較しても仕方ないのかも。
だからこそ、ソフトウェア開発に携わる人間としては、ソフトウェアエンジニアリングの技術的側面だけでなく、心理学であったり社会学であったりマーケティングであったり組織論であったりEQであったりリーダーシップであったり、そういったもやっとしたウェットな領域もカバーしないといけないんだなと。
これからの道筋が少し見えた気がします。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
IT
- 感想投稿日 : 2011年10月18日
- 読了日 : 2011年10月16日
- 本棚登録日 : 2010年12月19日
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