時間と自己 (中公新書 674)

著者 :
  • 中央公論新社 (1982年11月22日発売)
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分裂症やうつ病などの症状を、時間と自身の在り方から捉えてみることができるという考え方をこの本で初めて知った。

本書の中で、"もの"と"こと"は区別され、本質的な"こと"について考えようと思うことで、"もの"となってしまうため、健常な状態では"もの"と"こと"を区別することはできない。ということと、「言葉」の「言(こと)の葉」という成り立ちをみるに、言葉は"こと"の一側面しか表現しえないということころが、特に印象に残っている。

うつ病者は自己同一性と役割同一性の区別が上手く機能していないという記述にはなるほど、、、と思いながら読んだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年1月9日
読了日 : 2022年1月9日
本棚登録日 : 2022年1月8日

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