原子力発電や東京電力に対する「良し悪し」という評価を超えたものが書かれている。こんなことが起きてしまう備えしかなかったのかという気持ちもあるものの、起きてしまったことに対して、こんなにも真摯に対応できるものなのかという驚きもある。
その時、現場にいなかった私にはどのような状態であったかは本当にはわからない。本書を読んで感じる私の想像をはるかに超えた極限状態であったのだと思う。その状態で、どうしてあれだけのことができるのか?プライド?責任感?そんな言葉では言い表せないものがあるのだろう。
しかし、本書を「フクシマ50」を称える書としてはならないと思う。原子力発電という限られた技術に対してではなく、広くこの教訓を活かすべきだ。「想定外」にどう対処すべきか・現場と後方のコミュニケーション・ギャップはどうするかなど提起されている問題は多くある。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2019年2月9日
- 読了日 : 2019年2月5日
- 本棚登録日 : 2019年2月9日
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