無花果の実のなるころに (お蔦さんの神楽坂日記) (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社 (2013年9月21日発売)
3.48
  • (23)
  • (78)
  • (90)
  • (17)
  • (3)
本棚登録 : 680
感想 : 70
1

 宮部みゆきなんかの亜流、しかも出来損ない(>_<)

 ミステリーとして成立しておらず、下町人情としても下の下の下(>_<)
 一作目を読んだところでもう「ダメだこりゃ」(>_<)

 ……が、いやいや読みすすめるうち、「ひょっとしたらこれ――単なる駄作ではなく、我が読書史に残る 一 大 ト ン デ モ 本 なのではないか?」と気がついた(゚д゚)!

(奇しくも今日復活した)「時効警察」の向こうを張るような「カラス推理」で疑念は確信に変わり、後はもう、作者がどれだけ愚体・醜態を晒すのか、ワクワクしながらページをめくっていき、ついにラスト、「シナガワ戦争」に行き着いて思わず快哉( ´ ▽ ` )ノ

 映画で言えば、「実写版「デビルマン」や「幻の湖」を劇場で見た」くらいの経験値( ´ ▽ ` )ノ
 一生、話のタネになる( ´ ▽ ` )ノ

 すごいな、「シナ戦」( ´ ▽ ` )ノ
 ほぼ全登場人物(ひいては作者)の倫理観が現代日本人のそれと完璧にズレてる(女子中学生がDQNに誘拐・拉致され縛られナイフを突きつけられても刑事事件にならない。なあなあで済む)( ´ ▽ ` )ノ
 リアリティゼロの救出作戦(実際あれ、やれるもんならやってみろっての。完全に頭の中だけで考えられた机上のクローン)( ´ ▽ ` )ノ
 これぞまさに、ザ・トンデモ小説( ´ ▽ ` )ノ

 他の作品も大なり小なりそんな感じ( ´ ▽ ` )ノ
 プロフィールによるとけっこうなバーサンで執筆歴も相当重ねてるみたいだけど、書いてるもんは作家志望(見込み薄)の高校生レベル。デビュー時にいい編集者に恵まれなかったんだろうな。本来なら本作なんかボツ確定なのに、へたに馬齢を重ねちゃったもんだから、もう誰もダメを出せなくなっちゃってるんだろう。仮にこんなの新人賞に出したって一次落ち確実だ( ´ ▽ ` )ノ

 ツッコミどころは500個くらいあるけど、なんと言ってもお蔦さんのキャラクターが最大のポイントだな( ´ ▽ ` )ノ
 先述の「カラス推理」(痴呆老人の戯言そのもの)に象徴されるように、探偵役の素質がゼロ( ´ ▽ ` )ノ
「全読者よりも頭の悪い探偵」なんて、ギャグやコント以外ではそうそうお目にかかれないものだ( ´ ▽ ` )ノ
 キップのいいタンカを皆が期待していたのに、終わってみれば「そんなのどこに出てたっけ?」ってほど、江戸っ子ぽさが希薄。こんなんなら、べつに東北のババアでも北海道のババアでも沖縄のオバアでも変わりがないじゃん( ´ ▽ ` )ノ
 まともな推理のできない探偵役と言うのみならず、食事の支度は中学生の孫まかせで平気の平左のクズだし、顔が広いというよりただの金棒引きだし、「シナ戦」では出番なくともストーリーに一切支障なかったし( ´ ▽ ` )ノ

 ノゾミくんの人物造形も、いかにもバーサン作家の書きそうな健全男子中学生( ´ ▽ ` )ノ(オッサン作家の書くバカギャル同様、作者の願望だけの非現実的単純キャラ)



「解説」、むかしはこういう提灯持ちを軽蔑してたけど、最近「これはビジネスバカなんだな」ということに気づいた( ´ ▽ ` )ノ
 こういうとこで悪口書いたって本は売れなくなるし次の執筆依頼は来なくなるし、いいことはなにもない。ゆえに良心を押し殺し、皮肉にならないように、分かる人には分かるように、本当に言いたいことをぜんぶ裏返しに書いてるんだ( ´ ▽ ` )ノ
 まともなミステリ読みなら「カラス推理」称賛なんてありえないもんね( ´ ▽ ` )ノ


 ほんらいマイナス5くらいなもんだけど、今後「これは無花果よりはまし、これは無花果なみの怪作」って感じの「ミステリ評価基準の下限ライン」を自分にもたらしてくれたことへの感謝を込めて、本レビューの評価を星ひとつとした( ´ ▽ ` )ノ
 


2019/09/29

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年9月29日
読了日 : 2019年9月29日
本棚登録日 : 2019年5月3日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする