自ら原子爆弾の放射線を浴び、爆風で吹き飛ばされ、血まみれになっているにも関わらず、自分より弱っている人を助け続ける医師のお話。著者は、医師として、苦しむ人を助け、死にゆく人の痛みを和らげ、医療機器や薬もなにもない状況で奮闘したり、医学研究者として放射線が人体にどのような影響を与えるのか、人は放射線にどのように向かい合っていくべきなのか、を研究する。
医師としての本分を貫こうとするその姿はとても素晴らしいが、同時に多くの仲間を失ったことの辛さ、戦争の理不尽さ、無力さを細かに描写しているシーンでは、読むのはとても辛かった。電車の中で読んでいて涙が出てくるくらいだ。
原子爆弾の残酷さ、戦争の残酷さと無意味さを僕の心にしっかりと思い出させてくれた。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2018年8月25日
- 読了日 : 2018年8月25日
- 本棚登録日 : 2018年8月24日
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