善人は、なぜまわりの人を不幸にするのか 救心録 (祥伝社黄金文庫 そ 2-9)

著者 :
  • 祥伝社 (2009年8月29日発売)
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感想 : 18
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『善人は、なぜまわりの人を不幸にするのか』曽野綾子

この人の作品って読んだ事がないかもしれません。
が、これを読んで俄然、興味がわいてきました!

いや〜、曽野さん、好きだわ〜!
私は自分の事を「いじわるな悪役タイプ」と思っているのですが、これ、冗談でも謙遜(?)でもなく本気です
私は性根が悪い人間に生まれついてしまったため、どうにかして良い人間にならねばと子ども時代には強烈に思い詰めておりました
ある程度大人になったら、開き直りましたけれど(笑)
イライザあってのキャンディ、ミンチン先生あってのセイラ、チェ尚宮あっての長今

善人じゃない人間って、その事について悩んだり苦しんだりすることが多いと思うけれど、善人は悩まないんですよね、だっていい人間で、自分でも人に良い事をしていると思っているから(^^;

この中に、『善人が他人を不幸にする理由』というのがあるのですが、もう、いちいち激しく賛同しつつ読みました!

『世の中の三悪「おきれいごと」』ううむ・・・勝間さんの三毒追放を思い出したりして・・・。
『相手を疲れさせる見当違いの情熱』うんうん!!うんうん!!!
『すべての人は、あらゆる人から恩恵をうける』
『不自由の中にある自由とは』
もうほんとにためになりました、私には。
世に氾濫する「癒し本」の集大成だと思いました。

彼女はクリスチャンなのですが、宗教色も嫌みになっていませんでした。
(私は全ての宗教に興味を持っている、多信教(?)の嫌いがあるので、そう感じたのかもしれませんが)

私のように、自分が悪役の脇役だと肩身の狭い思いをしている人にはおすすめです(笑)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2010年6月5日
読了日 : 2010年6月5日
本棚登録日 : 2010年6月5日

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