イスラーム文化−その根柢にあるもの (岩波文庫)

著者 :
  • 岩波書店 (1991年6月17日発売)
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再読。一般の聴衆相手の講演をまとめたイスラム文化を理解するにおいて最良の入門書。イスラム文化は砂漠の文化として簡単に類型化できるものでなくヘレニズム的異文化の網の目の中で生まれた国際的文化を起源とし、コーランもまた商業専門語の表現に満ちている。神との関係はキリスト的父子関係を否定し主従関係的であるが、そもそもイスラムという言葉自体が「絶対帰依」の意味を持つが為。因果律を認めず、時間に対する非連続的存在感は興味深い。封印された聖典解釈の扉を開くことで、イスラムのルネサンスは果たされるとの指摘は現実となるか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 評論/研究
感想投稿日 : 2013年5月23日
読了日 : 2013年5月23日
本棚登録日 : 2011年12月24日

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