火の鳥 4 鳳凰編 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (1992年12月8日発売)
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本棚登録 : 978
感想 : 67
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鳳凰編
仏師茜丸と、盗賊我王の二人が対比される形で描かれる。
茜丸は、右腕が使えなくなったことで逆に精神性を取り戻すが、のちに芸術性にとらわれて心をなくす。
我王は、人を信じず残虐な男だったが、速魚や良弁上人に触れて少しずつ変わる。
単純な対比ではなく、二人それぞれに揺れ動き、迷い、考える、その部分の深みがものすごいと思った。
仏教の輪廻思想がかなり色濃く押し出されており、誰も救わない奈良時代の政治と結びついた仏教への皮肉もある。
なんとも複雑で、単純には言いつくせない深い作品だ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: マンガ
感想投稿日 : 2013年6月8日
読了日 : 2013年6月7日
本棚登録日 : 2013年6月8日

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