Wicked: the movie and the magic, coming to the big screen this November

著者 : GregoryMaguire

• Headline Review (2006年9月11日発売)

感想・レビュー・書評

[横さんの感想 · 2020年8月16日]

なぜか洋書版しかブグロクにないが…ミュージカル版とは全然違う、凄惨な魔女の物語。愛する者とは離れ、友とは分かち合えず、誰にも気遣われず、炎にまみれて死んでいく…最後の会話が救いか。疎まれて生きてきた女が魔女と自称し孤独に生きる道を選んだのも仕方ないと思える。フィエロも早々に死ぬしな…そしてボックが小市民でいいやつだけど、大人になると目の前のことしか見えてない。ミュージカル版はフィエロとの恋愛やグリンダとの友情をクローズアップしているが、それすらほんのわずかしかない孤独な魔女の生涯を描くのが小説版。苦しい本。