The Tale of Despereaux: Being the Story of a Mouse, a Princess, Some Soup, and a Spool of Thread

著者 :
  • Candlewick
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  • Amazon.co.jp ・洋書 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9780763617226

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  • [図書館]
    読了:2013/9/25

    31975

    なんか…正統派おとぎ話を期待してたら違った。
    シビアで、冷酷と言えるくらいどこか冷めてて、うすら寒ささえ覚えた。
    特に、息子が処刑されるというときでも自分に酔いまくり、Adieu の一言で罪悪感無しに息子を見捨てることのできる母ネズミとか気分悪いし、Miggery Sow に対して繰り返される、
    What does it matter what you are wanting?
    Who is asking you what you want?
    Who ever asked you what you wanted in this world?
    とか、もう執拗過ぎて嫌になった。「殴られたいか?」とわざわざ聞いてから殴ってくる、Mig を買った男とか、嫌なものを思い出してずっと泣き続けてしまった。

    で、結局Migはちょっと頭が弱かったので、Chiaroscuro の計画に乗ってしまいました、という流れにするなら、あのしつこいWho asked...と虐待描写は何だったの?と思う。
    どんなにひどい運命に生まれたとしても、生まれ持ったものが醜い者は救ってやる価値なし、むしろ笑い者にする、という流れは、「アリスインワンダーランド」のハートの女王への扱いのひどさと似ている。恵まれて生まれた優しい王女様の真っ白さを引き立てるためにどこまでも落とされる、真っ黒な引き立て役。

    そして、逐一出てきては「これはつまりね…」とテーマを自分で語っちゃうナレーションもだんだん鬱陶しくなってきた。特に、forgiveness を描きたいなら、Mig の父に対する許しの方がずっとずっと深いものになると思うが、「父親は過去の行いを悔いたのでMigをお姫様のように大切にしました」って、そんなんでチャラにしちゃうのかよ!Mig は聴覚・嗅覚の喪失、身体の変形と、取り返しのつかないもの失ってんだぞ!?

    これを子供向け娯楽映画化って…悪い冗談でしょ?と思う。


    Chiaroscuro イタリア語で「明暗」の意味。
    perfidy

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