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- Amazon.co.jp ・洋書 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9781405233392
感想・レビュー・書評
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マイルドなオリバーツイストみたいな話。
どこにも居場所のない孤児が、自分の信念に従い続けて、安息の場を手に入れる。
王道な話だけれど、起承転結がはっきりしていて、よくできている。
子ども達が巣立った寂しさを埋めるために養子を引き取った利己的な女性の家と、困難な人生を背負っている子どもを理解しようとしない学校を行き来するのにうんざりしている少年が、ある日教会の裏の森を見つけて、幸運の羽をくれる白鳥と出会う起。
森へ通っていた少年が、人間に殺された母狐と遺された4頭の小狐を見つけて、その小狐の保護者になるものの、小狐たちはやはり人間のために行方知れずになってしまう。少年は残った最後の小狐と一緒に彼を受け入れない街を逃げ出す承。
歩き続けて川にたどり着き、ノアの箱船という船に住む老人と出会って、成長した小狐とお別れをする転。
そして、少年自身の帰る場所を手に入れる結。
ノアの箱船と名付けられた船に乗って川を渡る時に、少年が産まれ直したような気持ちになった。ノアの箱船もそんな話だものね。全てを水で流して生まれ変わる。
花と一緒に置き去りにされていた少年が、花の香りのする女性を出会ってすぐに好きになったところもよくできていた。
細かい描写で物語を豊かにするための効果をあげるのがものすごくうまい。
モーツァルトはおことわりと…クリスマスの戦場のサッカーの話って、題名なんだっけ?思いがけない贈り物?その二冊しか読んだこと無かったけど、マイケル・モーパーゴは良い作家だわ。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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