本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・洋書 (305ページ)
- / ISBN・EAN: 9781529111262
感想・レビュー・書評
-
1980年代のイギリスにアラン・チューリングが存命で、人間そっくりに考え行動できるアンドロイドを開発し、一般に販売されるようになる。女性型はイヴ、男性型はアダムと名付けられ、高価な限定販売だが、丁度遺産の入ったチャーリーはアダムの一台を購入する。物語は80年代イギリスのパラレルワールドを舞台に、人間とAIの境界や関わり方を考察しながら進む。AIそのものに関する部分も面白いが、80年代を生きた世代には、80年代の「もし」にもくすっと笑える話だった。コメディではなく、いたって真面目な話なのだが。
人間と見分けのつかないアンドロイドというモチーフは映画「ブレードランナー」や「A.I.」にも登場しているが、この作品では、未来ではなく過去のパラレルワールドで精巧なアンドロイドが登場するというのが、ちょっと違うところかも。時代を過去にすることで、マキューアン世代の価値観や倫理観で物語を進めても違和感がないという作家にとってのメリットもあったかな。詳細をみるコメント0件をすべて表示
全1件中 1 - 1件を表示