代数幾何

著者 :
  • 岩波書店
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (646ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000056496

感想・レビュー・書評

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  • スキーム論を大部で取り上げた貴重な和書。ページ数が多いのは、その分、丁寧に書かれているから。例が適切で概念の理解を促してくれる。

    この本を手に取る前に『ベーシック圏論』をやっておいて良かった。スキームはただでさえ難しいのに、圏論まで初めてこの本で学んでいたら、お手上げだったと思う。圏論やコホモロジーなど高度な代数学の基礎の上に本書の記述は成り立っている。

    いい本なのに絶版なのが残念。
    かわいい誤植がいくつかあった。
    7章、9章は記述に駆け足感が否めない。

    ちょうど1ヶ月かけて学んだ。

  • 行間も少なく、スキーム理論を含んだ代数幾何学の本としては恐らく最も読みやすい方だとは思うが、それにしてもやはり具体的な幾何学に入るまでの準備が長く、代数幾何学はやはり敷居が高いと思いました。

  • スキームの本格的な勉強ができ、なおかつ行間の小さい代数幾何の和書と言えば、これしかないであろう。ある程度数学の素養があれば、通読するのにあまり苦痛を感じない。また、この本を読みこなせば、代数幾何の定番であるハーツホーンの部分読みができるようになる。セミナーではハーツホーンが好まれるようであるが、私はこの本を使ってセミナーをした方が効率的であると思う。セミナーで代数幾何のすべてを勉強することは不可能で、結局は自分でかなりの事を勉強しなくてはいけない。この本で代数幾何の基礎が固まれば、あとはセミナーなどに頼る必要はなく、自分の興味の赴くままに勉強していけばいいだろう。

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著者プロフィール

上野 健爾(うえの・けんじ):1945年熊本県生まれ。東京大学理学部数学科卒業。専門は複素多様体論。京都大学名誉教授。法政大学大学院工学研究科教授。日本数学協会会長。著書:『代数幾何入門』、『代数入門』、『円周率が歩んだ道』(以上岩波書店)、『円周率πをめぐって』、『複素数の世界』(以上日本評論社)ほか多数。

「2023年 『数学フィールドワーク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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