環境学入門 (9)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000068093

作品紹介・あらすじ

人は環境とどう関わっているのか。生活環境を成り立たせているモノ・コト・ココロの一体性のバランスが崩れたときに環境問題が発生する。水、土地、住まい、食、ゴミ、遊びといった日常生活の具体的事例からていねいに環境を捉え直し、問題解決に向けた実践的アプローチまでを提示する。環境に新しい光を投げかける教科書。

感想・レビュー・書評

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  • 滋賀県知事である嘉田由紀子先生の書いた本書は、環境問題と社会とのつながりをひろくとらえ、小規模なコミュニティにおける、地域環境維持への取り組みの歴史と現代、そして今後の展開に話を広げた内容になっています。

    全部で8章に分かれていますが、個人的に感じた本書を通じてのテーマは、「モノとヒトの距離」
    都市という空間において、その活動を支える水・食糧・エネルギーなどの資源はどこから来ているのか?
    そして都市活動の副産物として産出される廃棄物はどこに行くのか?

    恐らく環境問題の、一番の根源的なテーマなのであろうと思います。
    「地元意識」の重要性なども述べられており、『CO2』とか『地球温暖化』とか、『オゾン層』とか『原発』とか、そういう言葉よりもっと「近い」、環境問題が論じられているのを感じます。

    なんとなくモヤモヤして言いきれていない部分が多々あり、読むのに時間がかかりました。1章ずつ、じっくり読むのがいいかもしれません。

  • こうやって心理学的、社会学的視点を環境にあてはめるのかー、と感じることができた。

    めっちゃ参考になるわん!!!

    それにしても1章の一番最初からうんことか書いてあってびっくり。

    ・私はそれを「うんこ大根ネットワーク」と呼んでいます。

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著者プロフィール

参議院議員、元滋賀県知事、日本環境社会学会元会長、農学博士
1950年、埼玉県生まれ。1970年代初頭京都大学探検部員としてアフリカで水と環境の価値を発見。ウイスコンシン大学大学院・京都大学大学院修了。1970年代から琵琶湖周辺農村での水利用調査などを行い、1982年より琵琶湖研究所研究員として鳥越晧之たちと生活環境主義を提唱。1980年代中頃より琵琶湖博物館の企画・建設提案し1996年開館に結びつける。2000年より京都精華大学教授を経て、2006年公共事業の見直し・子育ての充実を訴え滋賀県知事に。「流域治水条例」を全国で初めて制定。2014年勇退後はびわ湖成蹊スポーツ大学学長。2019年より参議院議員。
編著書に『水と人の環境史』(1984年、鳥越晧之・嘉田編)、『生活世界の環境学』(1995年)、『水辺遊びの生態学』(遊磨正秀と共著、2000年)、『水辺ぐらしの環境学』(2001年)、『環境社会学』(2002年)、『生活環境主義でいこう!──琵琶湖に恋した知事』(古谷桂信と共著、2008年)、『知事は何ができるのか』(2012年)、『滋賀県発! 持続可能社会への挑戦』(内藤正明・嘉田編、2018年)、『命をつなぐ政治を求めて』(2019年)、『流域治水がひらく川と人の関係』(嘉田編、2021年)など多数。

「2022年 『水と生きる地域の力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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