- Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000221436
作品紹介・あらすじ
近代的で上品な話芸で、漫才の最高峰と評価される夢路いとし・喜味こいし。その演目には、『交通巡査』『もしもし鈴木さん』『ジンギスカン料理』など、いつまでも色あせないものが数多くある。本書には、その中から選び抜いた一四編の速記を、喜味こいしの解説とともに収める。練り上げられた円熟のしゃべくり芸は、読み物としても面白く、まさに漫才の古典ともいうべき名作揃いである。織田正吉、高垣伸博、戸田学による「いとこい論」と、ゆかりの深い文化人から寄せられたエッセイもあわせて収録し、いとし・こいしの芸の真髄、人柄の魅力を、さまざまな角度から解き明かす。
感想・レビュー・書評
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思い出すなぁ、いとこいの漫才。確かに大阪のミナミというより、キタの洗練された漫才やった。下ネタがなかったしね。
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「いとこい」兄弟の生い立ち、「いとこい」漫才の速記録(こいしさんによる解説付き)、「いとこい」さんをめぐるエッセイなどを収録。「読む漫才」としてのおもしろさはもちろんあるのですが、それ以上に、「現代上方演芸史」を概観できてしまう一冊になっている点が非常に興味深いですね。つまり、近代日本演芸史の中で、「いとこい」さんがいかに重要な位置づけを占めてきたか、ということが見て取れてしまう、わけです。本書を読みつつ、合わせて<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000793EO8/toraushi-22/" target="_blank">傑作選DVD</a>を見ることで、「漫才の系譜学」の一断面が見える気がします。非常に面白い一冊。(20070325)