- Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000234535
作品紹介・あらすじ
"いのち"を生かすはずの宗教が、なぜ殺戮と抑圧を生むのか。イスラエル民族神話の成立からキリスト神話の成立へ。連続と断絶、継承と相剋の壮大なドラマのうちに、救済を語る宗教にはらまれた、転倒のメカニズムを探る。
感想・レビュー・書評
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ああ、ユダヤ人的視座ね
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あっさり味だが出汁(だし)がしっかり出ている塩ラーメンの趣がある。文章にスピード感がないのはそのため。出汁を取るのには時間がかかる。ましてキリスト者に対するメッセージであれば慎重に話を進めないと拒否反応を招く。
http://sessendo.blogspot.jp/2014/03/blog-post_30.html -
〈人の命を救うはずの宗教が、なぜ同じ宗教の名のもとに人の命を殺すのか〉。この「素朴な問い」(著者の言葉)に答えるために、古代におけるキリスト教成立時の逆説を論じた本。
正直、この問いに答えるためだけだとしたらこの本は長すぎる。直接この問いに触れている部分は多くない。
しかし、そのことはこの本の価値を下げるものではない。
僕はキリスト教には全く無知だったため、この本を読んでむしろ古代ユダヤ史やキリスト教成立史についての基本的知識を得ると同時に、一気に聖書学の根本的な議論の深部にまで連れて行ってもらった気がした。やや専門的というか迂遠であって本を読みなれない一般の人には読みにくいかもしれないが、好著。 -
<読書中>