Musics

著者 :
  • 岩波書店
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000248549

感想・レビュー・書評

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  • 『音遊びの会』『アンサンブルズ』展という接点から読みだした。口語でとっつきやすい。何かをいい悪いと論じるんじゃなく、「好きだ」という点で順々にじんわり組み立てていってる感じ?


    いわゆる西洋古典の、役割分担が明確にあってヒエラルキーもあるオーケストラってことではなくて、多人数の演奏家が、今の自分たちの持ってる社会性の中でアンサンブルをくむようなものとしてのオーケストラですが……
    ……把握したものがすべてじゃなくてもいい。すべてじゃなくても、充分把握したことになる。完全じゃなくても大丈夫みたいなもの。……たくさんいるのに、ささやかでもいい。でもセコい漢字じゃなくてね、のびのびでっかくて、でも巨大な中心点みたいんばもんはない。中心がないんじゃなくて、中心はどうにでも解釈できて、それぞれがそれぞれの解釈を持つことが可能なんだけど、バラバラってわけでもなく団結してるんでもなく……

    戦争する側だけではなく、反対する側も勇ましくなっていくことそのものに軽い抵抗を感じます。……
    僕らにはどのみち、戦争そのものを今すぐ止められる腕力は備わっていません。でも、腕力のないものには、腕力のない人間の生き方があって、それは世の中は腕力だけではないんだということを全生涯かけて主張し続けることだと思っています。具体的には、自分自身の生活なり仕事なりをまっとうし、楽しむことだと思っています。……
    ……「音楽は武器のように人を殺せないから美しい……音楽家にできるのは無力に音を出すことだけだ」……個人個人の無力な生活が世界を作っているような世の中を夢見る自由は失いたくないなと思っています。

    アルバート・アイラー
    チャールズ・ミンガス
    オーネット・コールマン
    デレク・ベイリー
    阿部薫
    山下毅雄 テレビ
    尾崎放哉
    杉本拓
    Sachiko M
    吉田アミ
    カヒミ・カリィ
    Grid 605

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
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  • まだ、全部読んでないのですが、シャボン玉ホリデーの話しで、最後のところで、車内でよんでいたのですが、倒れそうになりました。

  • 即興とは。聴く、とは。活発に演奏し続ける大友良英が、自らの価値観やポリシーを明確に語り下ろした。さまざまな媒体に発表した発言を集大成し、僅かに半生記の側面も。
    「JAMJAM」での"聴く"を再録も嬉しいし、大友の音楽観に触れられたことも楽しい。興味深い発言がそこかしこで読める。ボーナスのDVDも充実。まだ見きれてないけど。

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著者プロフィール

1959年、神奈川県生まれ。ギタリスト、ターンテーブル奏者、作曲家、映画音楽家、 プロデューサー。映画やテレビの音楽を山のように作りつつ、ノイズや即興の現場がホームの音楽家。活動は日本のみならず欧米、アジアと多方面にわたる。美術と音楽の中間領域のような展示作品や一般参加のプロジェクトやプロデュースワークも多数。震災後は故郷の福島でプロジェクトFUKUSHIMA!を立ち上げ、現在にいたるまでさまざまな活動を継続中。2013年『あまちゃん』の音楽でレコード大賞作曲賞を受賞。2014年よりアンサンブルズ・アジアのディレクターとしてアジア各国の音楽家のネットワークづくりに奔走。2017年札幌国際芸術祭の芸術監督。2019年福島を代表する夏祭り「わらじまつり」改革のディレクターも務めた。

「2022年 『藤倉大の ボンクリ・アカデミー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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