戦後米国の沖縄文化戦略――琉球大学とミシガン・ミッション

著者 :
  • 岩波書店
0.00
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 8
感想 : 0
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000258746

作品紹介・あらすじ

戦後アジアで冷戦を戦った米国は、1950年、近代沖縄初の高等教育機関となる琉球大学を創設し、同大学は本土復帰の72年に国立大学に移管された。米軍の委嘱により琉球大学に深く関与したミシガン州立大学の「ミシガン・ミッション」関連史料をはじめとする、沖縄を含む日米双方の公刊・未刊の膨大な資料・文献を駆使して、実証的に分析する。日本敗戦の1945年から72年まで27年間続いた米国軍政のなかに琉球大学の沿革を置いてみると、琉大は確かに沖縄の文化発展や人材育成に多大な貢献をなした。そのいっぽうで二度にわたる「琉大事件」や基地闘争・本土復帰運動・ベトナム反戦運動など反米抵抗運動の拠点にもなり、本土への「同化」を拒否する新世代知識人を生みだした。米国軍政の意図せざる結果としてもたらされた「沖縄アイデンティティーの変容」を考える。

著者プロフィール

1959年神戸市生まれ。
1980~81年米国キャンザス大学留学。1982年早稲田大学教育学部卒、2012年早稲田大学大学院アジア太平洋研究科博士課程修了。博士(学術)。
1982~2017年国際交流基金に勤務。1989~93年国際交流基金ジャカルタ日本文化センター駐在員、2011~16年国際交流基金東南アジア総局長(在ジャカルタ)。2017年より現職。
【専門】国際交流政策、東南・南アジア研究。
【著書】
『インドネシア 多民族国家の模索』(岩波新書、1993年)
『ヒンドゥー・ナショナリズムの台頭』(NTT出版、2000年。毎日新聞・アジア調査会 アジア・太平洋賞特別賞受賞)
『インド 多様性大国の最新事情』(角川選書、2001年)
『原理主義とは何か:アメリカ、中東から日本まで』(講談社現代新書、2003年)
『テロと救済の原理主義』 (新潮選書、2007年)
『戦後米国の沖縄文化戦略』(岩波書店、2012年)
『インドネシア イスラーム大国の変貌:躍進がもたらす新たな危機』(新潮選書、2016年)
『自分探しするアジアの国々 揺らぐ国民意識をネット動画から見る』(明石書店、2021年)
『逆襲する宗教:パンデミックと原理主義』(講談社選書メチェ、2023年)

「2023年 『変容するインドネシア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小川忠の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×