木簡・竹簡の語る中国古代 増補新版――書記の文化史 (世界歴史選書)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000268592

作品紹介・あらすじ

二〇世紀初頭、かつて古代中華帝国の辺境地帯であった敦煌、居延で、官僚や兵士たちが書き残したおびただしい木簡群が発見された。二〇世紀後半には、中国各地から木簡・竹簡(簡牘)があいついで出土し、その総数は数十万に上る。幻の兵法書『孫〓(ぴん)兵法』をはじめとする書籍、字書、法律文書、命令書、契約書、帳簿、暦、札、手紙など、内容・形式ともに多彩なこれら簡牘資料は、中国古代史研究に飛躍的な知見をもたらした。古代の人びとは文字をどのように使いこなしたのか。文書行政は帝国の支配体制にいかに組み込まれていたのか。甲骨文・金文・石刻などの記録媒体も視野に入れながら、簡牘の時代から紙の時代へ、「紙本成立前夜」の多様な書記文化を豊かに提示する。好評の旧著に新稿二篇を増補。

感想・レビュー・書評

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  • 蔡倫=紙の発明者ではなかったということが語られます。
    そこから始まる古代の紙発見の流れ、そして紙が
    発明されたのになぜ木簡、竹簡を使うのかという
    疑問(本題)へと話は移っていきます。

    木簡、竹簡にも様々な種類や用途があるということを
    図や写真で分かりやすく提示してくれています。
    また、書写材料の変遷や、字体の変化、書記官の仕事など
    木簡、竹簡に関りのあるところもしっかり書かれているので
    この時代の雰囲気を感じることが出来ます。

    木簡、竹簡の歴史を知るためには
    とても分かりやすくて読みやすい一冊だと感じました。

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著者プロフィール

京都大学人文科学研究所 教授
中国法制史

「2008年 『東アジアの死刑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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