ヘロドトス『歴史』――世界の均衡を描く (書物誕生 あたらしい古典入門)
- 岩波書店 (2010年8月26日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000282994
作品紹介・あらすじ
「歴史」という概念がいまだ形をなさぬ頃、ヘロドトスを駆りたてたのは、人間の営みの総体を探究したいという思いであった。この「歴史の父」は、どのような知的風土から生まれでたのか。ペルシア戦争を主軸に各地の古史・民族誌を織り交ぜるという、輻輳した叙述をつらぬく精神とは何か。トゥキュディデスら後世の歴史家との比較、世界の伝説・昔話との関連もふまえながら、最古の歴史書の独自の構想力と豊饒な物語世界を読み解く。
感想・レビュー・書評
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出口塾の課題図書。最初の歴史書、といわれるヘロドトスの「歴史」を読み問いたもの。正直なところ、ギリシャの地名や歴史の基礎を知らないと難解。というか分かっていたほうが多分ずっと面白い
汲み取ったこと。
・人間の歴史は繰り返す、栄枯盛衰。車輪のような歴史観
→これがどのようにゾロアスター的世界観につながっていくのか?要留意
・見て、聞く 足でかせぐ歴史家。ヘロドトス学者というより冒険家
・神は人間の投影。人間が解決できない問題を解いてくれる存在としての創造詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
人類史において、
最初の歴史家とされた
ヘロドトスの「歴史」が書かれた時代の背景を学べる本。
歴史の父ヘロドトス。
視野の広さと雑学的内容で、「歴史」を著したが、ひたすらに旅を続けながら著作した作品だったようだ。
この歴史的大著と双肩をなす書物は、
司馬遷の「史記」だ。
司馬遷に関しては、
腐刑に処されたその怒りと怨念によって大著を書き上げたように思う。
このヘロドトスの方は、
非常に旺盛な好奇心から旅をしながら表したようだ。