新訳 紅楼夢 第2冊〈第17~31回〉

制作 : 高 鶚 
  • 岩波書店
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000286626

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  • 林黛玉、薛宝釵、史湘雲たち少女が輝くような美しさ、そして若々しさを感じさせる。第17・18回では歌会でそのような少女たちが五言絶句や七言律詩を作る場面が文化の凄さを感じる。薛宝釵は15歳の誕生日を迎えたばかりながら、賢女ぶりを発揮し、大人びた魅力。一方で、賈宝玉が子供っぽく、まるで幼児。たわいのない黛ちゃんと宝玉くんの喧嘩は痴話喧嘩までも行かず、小学生のじゃれ合いのよう。19回では香を嗅ぎ、くすぐる場面が出てくるが、色気も感じないほど。それにしてもこのような大家族の貴族の優雅な日々。清の衰退が避けられない運命だと思う。

  • この第二冊では、主人公の少年とそれを取り巻く少女たちの関係が動き始める。また彼らの小者・侍女なども同世代の少年・少女でたくさん登場する。その舞台となるのは、大観園という広大だがひとつの閉じた空間で、見方によっては学園ドラマのようでもある。もちろん皆で一緒に勉強したり、行事を作り上げたりするわけではないが、少年・少女間の恋愛・嫉妬・冷やかし等々に注目すれば、そう言いうるのではないかと思う。いずれにせよ、物語はまだまだこれから。

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