- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000610780
感想・レビュー・書評
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いろんな省庁・官庁で働く女性キャリア官僚の人たちのワークライフバランスを紹介している。どっかの息がかかってできあがった本なのと勘ぐってしまうんだけど、紹介されている皆さんが、自分の仕事に誇りをもち、(もともとの汎用性豊かな能力をもっているからなんだろうけど)仕事楽しみ育児やプライベートライフの両立にも果敢に挑んでいる感じが印象的だった。世代が下るにつれ、超人的に頑張らなくても無理なく両立できるようになってきていることがうかがえた。
一方で、ひと世代前は親の力を借りて仕事と育児の両立をしていたのが、最近の現役子育て世代は夫婦でやろうという傾向になっているというのはちょっと(現役世代のほうが甘ちゃんで使えるものは親でも使えって感じだろうと思っていたので)意外な気がしたんだけど、それだけ霞が関の働き方が変わってきてたり夫たちが協力的になってきているということなのかも。
ちょっとなるほどと思ったことも書いておこう。警察庁にキャリアで入った女性がお茶くみをしていた。それは女も男も下っ端がやるのが当然だったからという話。そういう軍隊的な?体育会的な?世界ってわりとそういうものかもと思った。かえって文化部的な世界のほうが、平たいようで性別が巣食っているいることがありそう。 -
定塚さん、大類さんの話が良かった!
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「個人」を犠牲にしながら「組織」に貢献する時代はいい加減に終焉を迎えなければならない。これは個人としてのケッタクソで言うわけではなく、本書の中でも何度も出てくる「持続可能性」を考えてのこと。
女性が活躍ができる社会とは、男性の働き方も変わる社会といえる。性別の違いを超えて、真に人間が働きやすい、生活しやすい国を構築していかなければ、この国の「持続可能性」を見出すことは困難を極める。
国家公務員として働く女性たち、特に本書に出てくる方たちには、この国の持続可能性の兆しのようなものを感じた。