消えた核科学者──北朝鮮の核開発と拉致

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 49
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000616188

作品紹介・あらすじ

一九七二年、茨城県東海村から忽然と消えた男。捜査に訪れた刑事は「北に持っていかれたな」と言った。男は日本の原子力開発の拠点、動燃のプルトニウム製造係長だった。四〇年後、突如警察の北朝鮮拉致関係リストにその名が載る。謎に包まれた失踪の経緯、不可解な捜査過程、核科学者はどこに消えたのか?

感想・レビュー・書評

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  • 消えた核科学者 | Tansa
    https://tansajp.org/investigativejournal_category/nuclearscientist/

    原発、拉致、安保問題巡る謎 [評]永田浩三(武蔵大教授)
    <書評>消えた核科学者:北海道新聞デジタル
    https://www.hokkaido-np.co.jp/article/976868/

    話題の本:『消えた核科学者』 渡辺周著 岩波書店 2200円 | 週刊エコノミスト Online(2024年2月9日)
    https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20240207/se1/00m/020/001000d

    核科学者の失踪、北朝鮮による「拉致」との関係 『消えた核科学者』など書評4点 | ブックレビュー | 東洋経済オンライン(2024/02/10)
    https://toyokeizai.net/articles/-/733400

    消えた核科学者 - 岩波書店
    https://www.iwanami.co.jp/book/b635076.html

  • おそろしいよりも何よりも
    自分の国の政府が信じられない、
    国民を護る気などさらさらないとしか思えない
    そしてどうしても核を持ち戦争に勝ちたいと考えてるんだなと
    読んでいて暗澹とした

  • 昭和47年動燃のプルトニウム係長が茨城県東海村から失踪する。政府の認定を受けていない拉致の可能性のある多くの人。進まぬ警察捜査への疑問。日本原発政策や動燃の組織的な隠蔽体質にも触れつつ、封印された拉致疑惑を追求するノンフィクション。

  • 横田めぐみさんを始め、北朝鮮拉致被害者の問題についてはたくさんの本を読んできた。
    発表されている情報ではわからないことが多く、何十年もの間一向に進展しない。この問題について、いろいろな情報の中でどうしてこんな事件が起きるのか?どうして解決への道が進まないのか様々な疑問を抱えたまま未解決のまま進むのかもしれないと思ったりしている。
    本書は北朝鮮の核開発と同年のエリート核科学者の拉致問題と結びつけ、様々な取材の中で知らないことをたくさん教えてくれた。
    以前から気になっている、なぜ中学生の横田恵さんが拉致されたのか?もちろん答えはわからないが、いろいろな可能性があると考えさせられた。

  • 北朝鮮に拉致された可能性のある人物の中に、日本の核技術に関わっていた人物が複数いることに目をつけ、彼らの情報を追うノンフィクション。

    日本がいかに核技術を手に入れようとしたのか、という部分が内容として必要だったのかもしれないが、拉致問題との関わりがわかりづらく途中だれた感じがある。しかも、拉致された可能性のある核の関係者らに対する捜査がずさんだ、という問題提起はあれど、特に新しい事実などが明かされるわけでもないため、なんとなくスッキリしない。
     
    しかし北朝鮮の核開発に必要な技術を、日本人の技術者を拉致することで進めたというのはあり得ないことではないように思う。現在はその類のことをハッキングによって行っているが、当時はそれが拉致だったということだろう。
     
    北朝鮮による拉致が公になっておらず、さほど認識もされていなかった時期だとはいえ、本書は行方不明になった人物に対する捜査がずさんだったこと、そのずさんさを隠すために警察が努めて拉致の可能性を否定している可能性があることを指摘している。こうした本をきっかけに、新たな事実の公表に繋がればいいのだが・・・

  • 現在の総理が拉致問題について踏み込んだ発言が有ったのは、この本が影響しているのかと思いました。
    しかし、現政権はそれどころじゃないので、また先延ばしかな。

  • 東2法経図・6F開架:391A/W46k//K

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著者プロフィール

わたなべ・まこと
1974年、生まれ。
ジャーナリスト。ワセダクロニクル編集長。

「2018年 『探査ジャーナリズム/調査報道』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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