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- Amazon.co.jp ・本
- / ISBN・EAN: 9784001155105
感想・レビュー・書評
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ムシェロヴィチが描くポーランドの若者たち、素晴らしい。
寒く薄ぐらいポーランドの街、家族が活動家として逮捕され、職を追われ、皆貧しく悲しい思いをしているのに、お互いを助け合って生きる街の人たちの姿、なんて素敵なんだろう。
幼なじみのように過ごしてきたクレスカとマチェクの恋の行方、そして、厳しすぎる教師であり、母親のエヴァと、両親からの愛を見失ってしまった小さなゲノゥェファ。この2つの物語が、ポーランドの小さな町で、アパートで交錯する物語。
悲しみの中にあっても、子どもたちと、若者と、愛ある家族は幸せそう。恵まれた民主主義を掲げる日本などよりずっと幸せそう。
教師だったクレスカの祖父の言葉が素晴らしい。
「ほほ笑みは勇気の産物であり、悲しみは弱気とあまりに自己本位な姿勢の産物である。世界が悲しみと悪に包まれている時には明るく善良にふるまおう。」
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人になってから読んだ児童文学。ポーランドのものは初めて。これはいい!!こういう作品に出会えると全く宝物を掘り当てた気分。