つるのおんがえし (てのひらむかしばなし)

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 111
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (36ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001163674

感想・レビュー・書評

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  • さすがの長谷川摂子さんである。味わい深い、素敵な昔話だ。
    「てのひらむかしばなし」という副題が付いているだけあって、本は小さい。
    家庭内で、自分の子供向けに読むなら丁度良いサイズだろう。
    反面、読み聞かせには向かない。
    もったいないなぁ。
    切り絵の雰囲気がとても柔らかで、鶴の化身である娘の美しさとけなげさ、
    おじいさんとおばあさんの表情も実に丁寧に表現されている。
    なによりも、この文章が良い。 
    「おじいさんは さっと かぜにふかれたような かおになった」
    とても子供向けとは思えない表現である。
    会話も、おそらくは土地の言葉をじゅうぶんに生かしたものなのだろう。
    やさしいおばあさんが誘惑に負けてしまう場面も、よく描かれている。
    それにしても、人間は昔から大切な約束を守れずに生きてきたんだね。
    むかし こっぽし。

  • 三歳児には難しい表現が多く、一度きりしか読まなかった。おとなの私にとっては、ちぎり絵の美しさに感動する一冊だった。こどもがもう少し大きくなったらじっくり読み返したい。

  • ばあさんが、つるがはたをおっているのをみてしまって、つるがもりへかえっていっちゃったのが、さみしそうだった。ぼくは、「やくそくをまもらなきゃいけないよ」と、いいたかった。

    • daigohyakushimaさん
      やくそくってだいじだよね。おとうさんのかいしゃでもやくそくをまもることがたいちばんたいせつです。
      やくそくってだいじだよね。おとうさんのかいしゃでもやくそくをまもることがたいちばんたいせつです。
      2019/03/14
  • 200

  • 多分、いや、むしろ、そうでなかった事を僕は望むのであるが、
    どうだろうか。{(-_-)}…
    その日の晩ご飯の時も、与表はまた勝手な事ばかり考えて、
    お鶴の姿を覚えていないどころか、
    お鶴の顔もろくに見なかったのではないか
    そんな事を僕は今でも案ずる。
    あぁ、なぜ一目だけでもやさしい目配せができなかったのだろうか。
    寒い夜になると与表は今でもお鶴の事をそっと思い出しては、
    胸の痛みを呼び覚ますのダ{(-_-)}
    {(-_-)}

    あぁ、ごめんお鶴
    済まないお鶴…
    もう一度…
    もう一度前に、
    どうしても会いたい。
    どうしても

  • 長谷川摂子さんの語り口がとても心地良く、子供に読み聞かせするときには、自然にゆっくり優しい口調になります。
    ながさわまさこさんの貼り絵?ちぎり絵?も、その文章にとても合った優しいお顔のおじいさんとおばあさんです。
    おばあさんが我慢できなくなり「うんにゃ、ほんのちょっと、ちょっとだけ」と言って、びょうぶから中を覗くその後ろ姿が最高です。
    この『てのひらむかしばなし』シリーズを他のお話も読んでみたいと思います。

  • 2003/11/11たけちゃん 2004/1/13たけちゃん

  • 定番ですね。

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著者プロフィール

長谷川摂子(はせがわ せつこ)1944~2011島根県生まれ。東京大学大学院哲学科を中退後、公立保育園で保育士として6年間勤務した。その後、「赤門こども文庫」「おはなしくらぶ」主宰。絵本に『めっきらもっきら どおんどん』『きょだいな きょだいな』『おっきょちゃんとかっぱ』『はちかづきひめ』『みず』『さくら』『きつねにょうぼう』『かさ さしてあげるね』『おじょらぽん』、童話に『人形の旅立ち』、著書に『子どもたちと絵本』『絵本が目をさますとき』(以上、福音館書店)などがある。

「2016年 『ぐやん よやん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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