地方の王国 (同時代ライブラリー 313)

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (289ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784002603131

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で借りた。
    田中角栄の本の参考文献になってて、その繋がりで借りた本。70年代後半から80年代の地方の政治・選挙情勢についてまとめられた本だ。特に新潟・千葉・根釧・大隅・徳島・滋賀について記されている。
    新潟はもちろん田中角栄を中心とする。元々は社会党が強かった地域らしく、そこから田中角栄がどのようにして伸びていったのかを分析されている。
    千葉はハマコーこと浜田幸一を中心とした金満選挙。なぜお金が配られるのか、元々の漁村文化から見た観点は、(少なくとも私は)気付かなかった発見だった。
    根釧は悲運の最期となる中川親子。徳島は後藤田・二木など、その土地特有の情勢が解説されている。

    令和の今となっては、基本的に想像しにくい昔話でしかないが、広島の河井夫妻事件など、近年でも選挙買収事件はある。その根本文化を分析するのに非常に貴重な資料の一つではないかと感じた。

  • 世の中にはただものではない人がいます。この人がそうです。正直、疑っていました。しかし、この人は本物です。どの本を読んでも響くものがあります。ブックオフで購入する。再読です。以前は面白いと思いませんでした。しかし、今回は面白いです。やはり、この人はただものではありません。

  • 地方(田舎)の政治家と選挙と民の話。
    政治学者もこういう現地取材という方法メインの本を書くんだなぁ。もう少し学術的な話も欲しかったが、読み物としては大変おもしろい。

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著者プロフィール

1933~2004年。東京生まれ。日比谷高等学校、東京大学法学部卒業。東京大学法学助手、イェール大学留学を経て、立教大学教授、駿河台大学教授を歴任した。日本における計量政治学の草分け的な存在として独自の選挙分析方法を確立した。
 学生時代から「思想の科学研究会」同人として『共同研究 転向』に参加し、佐野学・鍋山貞親を論じた「一国社会主義者」、大河内一男・風早八十二を論じた「生産力理論」で注目を浴びた。1960年代には鶴見俊輔らとともに「声なき声の会」を組織するなど継続して市民運動に参画し「市民のための政治学」を提唱した。
○著書:『政治の論理と市民』(筑摩書房1971)『政治の発見』(三一書房1983/岩波同時代ライブラリー1997)『新保守の時代はつづくのか』(三一書房1987)。『政治学のフィールド・ワーク』(三一書房1989)『日本政治の構造転換』(三一書房1994)『現代における政治と人間』(岩波書店2005)『平和研究講義』(岩波書店2005)『高畠通敏集』1~5巻(岩波書店2009)
○訳書:ロバート・A・ダール『ポリアーキー』(三一書房1981)。

「2013年 『地方の王国』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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