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- Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003021965
感想・レビュー・書評
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奇才本居宣長の古事記。
明らかに宣長が発見したと思われる古文法や言葉も散見する。古文の教科書にどれほど影響しているのか計り知れない。
注釈が中心の書であるが解釈したり注を打ったりと飛び飛びで読みにくい。
古事記を読んでいて読み飛ばしていた多数の神々の由来を知ることが出来たのは大きかった。
宣長の解釈はかなり読み応えを感じた。彼は本書を通じて宋学と死闘を演じている。
そのためか古事記の文献学的な読み解き以外の部分には明らかに主観的な思い込みととれる箇所も確かにある。
しかし、そんなことはどうでもいい。
古事記を解読するという遺業を成すためにはある種の宗教的熱気が必要だったのだろう。
本書は万人に勧められるものではない。
古事記の理解には他のものの方が有用だ。
ただ、神々の由縁、現代に伝わる古事記の始原を知りたい者にのみ勧める。詳細をみるコメント0件をすべて表示